僕たち美容師はなんとなく「手クセ」的にドライヤーをかけてしまいますが、よく聞かれるのでここらでちゃんと解説してみようと思います。
まずはしっかりとタオルドライをしてください。頭皮はこするように、逆に毛先はゴシゴシとこするとキューティクルが剥がれて傷んでしまうのでタオルで挟んでポンポンと叩くように水気を取ります。
ある程度水気が取れたらドライヤーをかけていくわけですが、なるべくブローローションやヘアオイルなどをつけたほうが熱などから髪を守ってくれます。そうしたら、「根元」から乾かしていきます。襟足や耳周りは髪の本数が多いので乾きにくいのでそのあたりから乾かしていくといいと思います。前髪があるスタイルやクセがある場合は前髪から乾かすのもありです。できれば根本を起こすように下から上へ風を送ってあげると根本のふんわり感も出やすいと思います。よくドライヤーの距離は15センチとか20センチとか言われますが、ぶっちゃけ自分では見えないと思いますので熱くないように乾かせばオッケーだと思います。ドライヤーを振りながら乾かすと一箇所だけでなく風が当たるのでやってみてください。
ある程度後ろのほうが乾いたら今度は前のほうですが、いつも左右のどちらかがハネてしまうという方も多いと思います。それは「生え癖」のせいです。おそらくは右がハネてしまう場合が多いと思いますが直し方は左右どちらでも同じです。美容師は後ろから前へと乾かしているのですが、自分でやるのは少し難しいかもしれません。その場合、顔を下に向けて乾かしてみてください。結果的に僕らがやっているように後ろから前へ乾かすことができます。それでもまだハネてしまうときは斜め上へ向かって生え癖を直してあげると収まると思います。
これで根本がほぼ乾いた状態になりましたが、今度は毛先がまとまるように乾かします。具体的には「少し引っ張りながら乾かす」ということです。髪は温めているときに形が変わり冷めると固定される性質があります。つまり乾かしているときにテンションを掛けることによって真っ直ぐに乾かすことができます。くせ毛も結構しっかりとテンションを掛けると意外とまっすぐっぽくなります。
そして仕上げに”冷風”の出番です。意外となんの意味があるのか知らない方が多い冷風ですが、乾いたと思っても冷風を当てると冷たくなるところがあります。その部分は乾ききっていないのでまた温風で乾かしてください。また温風でテンションをかけて引っ張り、その後冷風で乾かすと形が固定されてまとまりと艶が生まれます。応用としては指先で毛先をくるくる巻いて温風をあてて熱くなったところで冷風を当てて冷ますと少し巻き髪っぽくもできます。またいつも分け目がぺったんこになってしまうというときも完全に乾く前に分けている方向と”反対”から乾かして少し冷ましてからいつもの方に戻すと根元が立ち上がってふんわりしますよ。
もしこの説明がわかりにくいという方はドライのときに解説付きで実践いたします。
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